仏教の目的は煩悩を消すことにあり!と思っておられる方も多いことでしょう。煩悩を消すためにひたすら座禅をする、瞑想をする、最近は宗教色を廃したマインドフルネス瞑想で雑念を払う人も多いです。
ところが、空海上人は「煩悩を認めてしまえ!」と説きます。
煩悩は消していくものののはずなのに、煩悩があっていいなんてすごいパラダイムシフトです。
ただし煩悩(欲)には2種類あると空海上人は説きます。
自分だけの欲である小欲(しょうよく)と広く誰かのために持つ大欲(たいよく)です。
例えば、お金持ちになりたいとか豪邸に住みたい、有名になりたいというのは小欲です。地球の環境を守りたいとか、貧困から救いたいなどは大欲です。
家族のために、友人のために、御縁のある方のために祈るのも大欲です。
写経の最後に願い事を書きます。自分だけの願いごとではなく家族や身近な人に向けた願いのために写経をしたいものです。