太釈さんの法話なブログ 母の悲しみ その1

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高野山の布教師 太釈さんがミニ法話を綴ります

母の悲しみ その1

2月15日はお釈迦さまの命日です。

毎年各地の寺院で追悼の法要が営まれます。
涅槃会(ねはんえ)あるいは常楽会(じょうらくえ)とよばれる行事です。

本堂正面にお釈迦さま臨終の様子を描いた涅槃図(ねはんず)を掲げます。
この絵にはたくさんの出来事が描かれています。

そのうちの1つ、「母の悲しみ」について紹介します。


涅槃図 摩耶夫人

 雲の上に天女とおぼしき女性たちが今まさに天から降る姿として描かれています。中心にいて、袖で顔を隠し嘆いているのはお釈迦さまの母、摩耶夫人です。

木の枝に掛かるお釈迦さまの錫杖と衣袋を見て、
「衣と錫杖は残っていても、その御主たるお釈迦さまは亡くなってしまった。人々の幸福、世間の眼は空しくなってしまった。ああ悲しきかな、いたわしきかな」
 と、お釈迦さまの棺の前で摩耶夫人は袖をぬらしました。

すると、お釈迦さまは神通力で甦り全身から光を放ち言いました。
「今、あなたは天上界に生まれ何一つ不自由はないけれども、一度生を受けたものは必ず去らなくてはいけない定めである。深く悲しむことはないのです」
 と、説法されました。

「雲に乗り 女人も嘆く 涅槃変 (稲田秋央)」
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