太釈さんの法話なブログ 生きている幸せ その1

太釈さんの法話なブログ

高野山の布教師 太釈さんがミニ法話を綴ります

生きている幸せ その1

「どうにもならないこと」は人生のうちでたくさんあります。
病を患うことは、その一つです。
特に、ガン細胞が体のどこかで見つかると大きなショックを感じます。最近では、医療技術の発達で治療法がたくさんあります。外科手術だけでなく、放射線治療や薬による治療もあります。
早く発見できるとすっかり治ってしまうことも珍しくなくなりました。

それでもガン治療は体力的にも、精神的にも大きな負担になります。

これは、あるガン患者さんのお話です。
左胸に違和感を覚えて受診すると「乳がん」の診断でした。外科手術により安心していました。それでも頭の片隅で再発の不安が消えませんでした。

5年が過ぎ、再発の心配も薄らいできた時に背中に大きなほくろのようなものを見つけました。ほくろなので心配いらないと思っていたのですが、だんだんと大きくなっていきました。皮膚科での診断は、皮膚ガンでした。

恐れていたことが現実になってしまいました。
現実感がないような、夢を見ているような状態でした。

放射線治療によるコバルト照射を20数回、3クール繰り返しました。
病院という場所にいるだけで苦痛でした。「自分だけは別世界にいるのだ」と言い聞かせていました。

つづく
関連記事
スポンサーサイト

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する