太釈さんの法話なブログ 一番困った時 その2

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高野山の布教師 太釈さんがミニ法話を綴ります

一番困った時 その2

さて、一番困った時にあなたならどうするでしょうか。

相手が銀行マンだったら。

私たちが銀行にお世話になるのは現金の預入と引き出し、口座からの引き落としがあるときです。
小規模でも商売をしていると、銀行さんは「融資してもらうところ」になります。

中小企業を担当していた中浦さんは、融資担当になって三つの支店で経験を積みました。
融資するということは、「返済ができる」ことが条件です。ですから、もしものときのために担保が必要になります。
返済ができなければ担保を銀行に渡して返済を免除、あるいは減額してもらいます。

口で言うのは簡単ですが、いざその時になってみると返済できないことが明らかになったとき、経営者の姿勢が垣間見えるものです。

夏の暑い日のことでした。
中浦さんが担当する取引先が倒産したという知らせが入りました。中浦さんにとって初めてのことでした。
それまでの自信はどこかへ飛んでしまい、どうしたらいいのか分からずうろたえてしまいました。

焦りだけが募り、時間だけが過ぎていきます。
先方の経理を担当していた専務に連絡を取りますが、全くつながりません。
日に何度も連絡しますが、ダメでした。

数日後、疲れ果てた様子の専務が中浦さんの勤める銀行に来店しました。
中浦さんと上司の課長が同席しました。中浦さんは、何日も連絡してこなかった専務に「何で連絡を、、、、」と言いかけたとき、課長は静かなゆっくりとした口調で
「専務、お疲れでしょう。ここではどうぞゆっくり休んでください。冷たいお茶でもどうぞ」

つづく
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