太釈さんの法話なブログ 遺影が語る

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高野山の布教師 太釈さんがミニ法話を綴ります

遺影が語る

実のお母さまが亡くなられて21日目、三七日(みなぬか)のお参りに行って来ました。

人が亡くなると死出の旅に出ると言われます。
ただ、一人旅です。
どこへ向いていけばいいのか。何をすればいいのか。
きっと途方に暮れることでしょう。

そこで、亡くなってすぐから33回忌まで、13人の仏さまが導いてくださると言われています。
それぞれの回忌で、いろいろなことを学びながら旅を続けていきます。

三七日に出会う仏さまは、「文殊菩薩(もんじゅぼさつ)」です。
聞き慣れない仏さまの名前です。

ことわざで、「三人寄らば文殊の知恵」とあります。
この「文殊」の語源になった仏さまです。

文殊の「知恵」というぐらいですから、智慧を司ります。
言い換えれば、経典の仏さまです。

さて、この話をさせてもらうと、ご遺族はこう言いました。
「お母さんも、お経の勉強をしているのかしらね」

それからご遺族は、懐かしそうに遺影を見つめながら言いました。

「あたふたと霊供膳を備えていると『まだできないの?』と言われている気がする」
「家の電気を消して帰る時は、さみしそうに見える」

ご遺族は遺影に向かいながら、話しかけておられます。
90歳を超えて大往生でしたから、こんな会話もできるのですね。
いつまでも「忘れないこと」が供養の心です。
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