太釈さんの法話なブログ うどんこの生き方 その1

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高野山の布教師 太釈さんがミニ法話を綴ります

うどんこの生き方 その1

やなせかたしさんをご存じでしょうか。
アンパンマンの作者として20年以上にわたり愛されてきた絵本作家です。

「きっとアンパンマンのように、たくさんの人に愛された、順風満帆で幸せな人生だったのだろうな」と想像しますが、実はそうではありません。
低体重児として生まれました。ほんとうに、手のひらにのるぐらい小さい身体で生まれてきました。
5才で父と死別し、劣等感に苛まれました。小学生の時、自殺しようと線路をふらふらと歩いたこともありました。

やなせさんの人生観を変えたのは戦争体験でした。
先に戦地に行った弟は戦死しました。やなせさんも中国戦線に出征しますが、中国の山野で敵の兵隊に捕らえられてしまいました。やなせさんは、「これで、二度と日本の土を踏むことはない」と覚悟しました。

九死に一生を得て、無事に復員できたやなせさんは、漫画家としてデビューしました。
ところが、漫画家の世界は天才はもとより、鬼才、異才のうごめく摩訶不思議な世界でした。手塚治虫さんの作品を見た時は、「とてもかなわない」と思いました。

やなせさんは低体重児で生まれたため、病気がちでした。それが、劣等感の原因でもありました。
左の腎臓を切除するなど大きな手術も受けました。

漫画家になってもマンガが売れない日々が続きました。五里霧中の中で、仕事や生き方を探していました。
ある時、ふとしたご縁でリサイタルの編成をするという仕事が舞い込みました。売れないマンガを描いているより、取り急ぎの収入を求めて、この仕事を受けました。
結果は、お客様にも舞台に立った歌手にも喜ばれました。畑違いの仕事でしたが、好評を得たのです。

ここから、不思議なご縁が続いていきます。

つづく
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