太釈さんの法話なブログ 育メン坊主のひとりごと

太釈さんの法話なブログ

高野山の布教師 太釈さんがミニ法話を綴ります

育メン坊主のひとりごと

太釈さんが答えます。
太釈さんの似顔絵

Q.子どもに優しさやマナーを教えたいと思いますが、どうしたらいいですか?

A.心あたたまるいい質問ですね。子どもに優しさやマナーを教えたいと思っても、どうしたらよいのか分からないことも多いでしょう。
 ある私立の幼児園に通う子どもと親の会話です。
親「掃除のおばさんに“ありがとう”を言うんだよ」子ども「どうして?」
親「掃除は自分でするものだよね。でも、掃除のおばさんが代わりにやってくれている。これは“ありがとう”だと思わないかい?」
子ども「うーん、たしかにそうだなぁ」

後日、子どもを幼児園に迎えに言ったお父さんは、掃除のおばさんに呼び止められます。
「あなたが、この子のお父さんですか?」
お父さんは息子が失礼なことでも言ったのではないかと察しました。とりあえず、謝らなければ。
「息子が何か失礼なことを言ったかもしれません。申し訳ございません」

すると、掃除のおばさんは顔の前で手をぶんぶん振りながら否定します。
「いや、その逆なのですよ」

掃除のおばさんによれば、園児の中でお父さんの子どもだけが「いつもありがとう」と掃除のおばさんに礼を言うのだそうです。他の園児たちは、掃除のおばさんが存在しないかのように振る舞ったり、「邪魔だからどいてくれ!」ということを言ったりするそうです。

お父さんは、園児たちの態度や言葉づかいに開いた口がふさがらなかったのですが、我が子がどうやら掃除のおばさんに誉められているようだと気がつきました。掃除のおばさんは、一度でいいから息子の親の顔を見てみたかったとのこと。最後は掃除のおばさんはうれし涙を流しながら、どこかへ行ってしまいました。

たった五文字の「ありがとう」はとてつもない力を持っているのですね。
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