太釈さんの法話なブログ なぜお坊さんは話がうまいのか?

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高野山の布教師 太釈さんがミニ法話を綴ります

なぜお坊さんは話がうまいのか?

第一章 続き


ムダ話にならないために「人生観」を伝えなさい~「意見」「理由」「知識」の3つで「人生観」が伝わる(事例)

 私が薬剤師として勤務していたとき、ありがたいことに店長という職務を頂戴していました。私は上司から店長として、ちょっと頼りないように見えたようです。上司から「おまえは優しすぎる」と度々言われました。


 私には店長という職務を全うするには、優しさよりも厳しさが必要なのではないかと思いました。このため、私は店長として厳しく部下に接しなくてはいけないと思い、部下には今から思えば上から目線な発言をしていました。


 私は、「自分が上で、君は下なんだよ」という偉そうな言い方をしていたこともありました。しかし、部下に厳しく接し上から目線で物を言ったとしても、店長として店の運営はうまくいきませんでした。毎日の売上金額が右肩下がりに減少していく現実を前にして、自分が今まで大事にしてきたものは何だったのかと思い返しました。


結果として、私が大事にしてきたものは「人に対する優しさ」でした。ひとつ間違えば、優しさは優柔不断になってしまう危険性があります。店長としては、物事が決められない優柔不断な態度では会社として困ります。しかし、医療者として、薬剤師として人に対する優しさは必要でした。


私が寺院住職として供養や葬儀に携わるようになっても、差し支えなくやっていけるのは人に対する優しさがあったからだと思っています。私が本を書くために事例をピックアップするとき、人のやさしさという琴線に触れたような話題を無意識に選んでいました。


自分では気にしていませんでしたが、過去の自著をふり返ってみると、優しさの琴線に触れるいい話ばかり選んでいるのです。私の「人に対する優しさ」という人生観と合致していたから、自著には優しさの琴線に触れる話を無意識に選んでいたことに気がつきました。


人生、これが大切!という人生観は、私にとって人に対する優しさであったのです。

 つまり、あなたが人生観を伝えることによって、無駄話ではないと聞き手に気づいてもらうことができるのです。

 

人生観を伝えるにはどうしたらいいのか

 あなたの話題に人生観を織り交ぜようと思っても、「自分の人生観ってなにもないぞ」と思ったとき、どうすればいいのでしょうか。


あなたの人生観を見つけるには、あなたが知らず知らずのうちに大事にしているものは何だろうと考えてみることです。例えば、ペットなど生き物を大事にする人、人を大事にする、オーディオ機器のように物を大事にする、など人それぞれ大事にするものが違うはずです。


どうしてあなたは大事なものを選んだのかを考えたとき、何かきっかけがあったはずです。あなたがペットや人、物などを大事にするようになったきっかけになった理由を深く考えてみると、そこにあなたの人生観が隠れています。


ペットを飼い始めた理由、友だちを大事にしようと思った理由、オーディオ機器を大事にしようと思った理由を思い出すと、普段は気がつかないけれどよく考えればあなたの人生観が現れているはずです。そこからあなたの人生観を見つけていってほしいのです。



今回の内容はいかがでしたか?
おもしろかったところ、よく分からなかったところをコメント欄に書き込んでください。
あなたのフィードバックが原稿をブラッシュアップさせます。
よろしくお願いいたします。

太釈 拝

 

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