
七五調の和讃に「相互供養和讃」があります。
高野山の教えに「相互供養 相互礼拝」とあります。
互いに供養し合い、互いに手を合わせ合う関係になっていくことで功徳を積んでおいでになると説きます。
相互供養和讃の歌詞に
一樹(いちじゅ)の蔭の 雨宿り
一河(いちが)の流れ 汲む人も
深き縁(えにし)の法(のり)の道 と、あります。
意味は
突然の雨に降られたので、道端にあった大きな木の下で雨宿りをした。
見ず知らずの人も雨宿りするために、肩を寄せ合って同じ木の下で雨をしのぐ。
同じ木の下で雨宿りをしている見ず知らずの人も、同じ河の水で生活をしているのだ。
普段は考えたこともないけれど、見ず知らずの人と深い縁(えにし)でつながっているのだ。
同じ寺の本堂に集まり、寺という一樹(いちじゅ)の蔭に集まっていると、
御本尊の元で深い縁(えにし)によって互いがつながっていることを感じます。
私たちの命は、年月の積み重ねでできています。
私たちの命は一人旅ではありません。同じ寺に集まった人の御縁があるのです。
御縁があるからこそ、互いに供養し合い、互いに手を合わせ合うのです。
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