
賛否両論があるかもしれませんが、檀家さんから頂戴した質問に私が答えたものです。
ある檀家さんのお宅に棚経でお参りしました。
檀家さんが線香に火をつけながら、私に質問を投げかけてきました。
「私ね。腹が立つことがあったのよ」
寺に対して何のクレームだろうかと身構えましたが、私の勘違いでした。
檀家さんが友だちから言われたことに対して、納得できずにカチンと来たそうです。
檀家さんは、ご先祖さまに御供えする霊供膳は、下げた後に全部食べているそうです。
霊供膳を食べているという話を友だちにすると、ドン引きされました。「御供えしたものなんて、食べる人はどこにも居ないわよ」とびっくりされ、お供えものを食べているあなたはヘンね!といわれてしまいました。

最近は少なくなっているのかもしれませんが、買ってきたものや頂いた菓子折などはお仏壇に御供えしてから食べたものです。自分が口にするより先に、ご先祖さまに気持ちだけでもおすそ分けをしたものです。
霊供膳を御供えするのも、家族で食べるものの一部を御供え用として霊供膳に盛り、ご先祖さまも私たちも同じものを食べて過ごすという意味があると私は考えています。
このため、前述の檀家さんには「御供えした霊供膳を食べることはおかしいことではありません。私たちが食べる前に御供えするという習慣があるので、ご先祖さまとともに同じものを食べるというのは、おかしいことではないと思います」と回答させてもらいました。
自分だけでなく、ご先祖さまや仏さまに思いを馳せて同じものを食べるという想像力が必要だと思います。
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