太釈さんの法話なブログ 机の足の下

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高野山の布教師 太釈さんがミニ法話を綴ります

机の足の下

机の足の下

   八千枚護摩札と一緒に添えられていた手紙

八千枚護摩札と一緒に添えられていた手紙の表書きです。「机の足の下」とご自身を表現されています。
そんなに謙遜しなくてもいいのに、と思いましたが、先方の心遣いに涙が出そうになりました。

平安時代に生きた高野山の空海と、比叡山の最澄。
最澄が空海より7歳年上です。最澄は知らぬものがいないほど有名な僧侶、一方で空海は名も無い僧侶でした。どちらも同じタイミングで中国へ渡り、再び日本の地を踏みます。その時、空海が持ち帰った教典や仏具、掛け軸は最澄が学んだ密教がほんの一部でしかないことを表していました。

そこで、最澄は自分の身分を投げ捨てて空海に手紙を書きます。最後のサインに「あなたの弟子 最澄」とあります。最澄からすれば、自分の方が年上で地位も名誉も高い。空海に謙遜する必要は何も無いわけです。しかし、僧侶として精一杯の礼を尽くしました。

私は、「机の足の下」というサインを見て、ありがたさに頭を下げました。
「私のようなものに、ここまでしてくださるとは」

確かに、私よりいくつか年下であったと思いますが、布教師としては先輩です。私の方が礼を尽くさねばなりません。慈悲の心に触れ、今日も精進していきたいと思います。
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