太釈さんの法話なブログ 採用試験

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高野山の布教師 太釈さんがミニ法話を綴ります

採用試験

就活や婚活など、目標に向かって活動する機会が増えています。
いかんせん、相手のあることなのでうまくいかないこともあります。

介護事業会社の採用試験がありました。
社長は小児麻痺で手足の自由がきかないため、ご自身の介護が必要です。
そこからヒントを得て、介護事業を起業された方です。

新しくマネージャー職を採用することになりました。
若干名の募集に対し、100名を超える応募がありました。
書類審査、面接をくぐり抜け、最終的に2人が残りました。学歴や人物は、どちらも申し分ありません。

さて、どちらを採用するのか。

ここで初めて社長自らが面接しました。質問はひとつだけ。
「尊敬する人は誰ですか。」
2人は同じ答えでした。
「自分の母親です。」

結果は、2人とも不採用でした。

社長が不採用にした理由は、こうです。
「自分の家族しか見ていないような人は大きな視点で物事を判断できない。外に出て行こうとしない人が多い介護分野で、自分の思うような仕事をしてもらうことができない。家族以外に目が向いて、誰か違う人の名前で出てくればよかったのに。」

会社の社長としての判断なら、そうなのでしょう。
しかし、私たちは母から生まれたのです。どれだけ大きな苦しみを得て生まれてきたのでしょう。
それを慮ることができないのは、少し残念な気がします。
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