太釈さんの法話なブログ 宝福寺ものがたり ヘビ退治編 その18 

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高野山の布教師 太釈さんがミニ法話を綴ります

宝福寺ものがたり ヘビ退治編 その18 

「白龍の奴、それほどに力が欲しいのか。」
先程の旅人、元意上人は厳しい顔でつぶやきました。

それもそのはず、白龍は決してやってはいけないと言われている悪の秘法に手を出そうとしているのです。ヘビを集めてかごに入れ、えさを与えず10日ほど置きます。空腹で攻撃的になったところにかごから出し、天敵であるカラスやイノシシと戦わせます。天敵さえもやっつけてしまうほどのヘビ同士を集め、互いに戦わせ最後の一匹になるまで繰り返します。

最後の一匹は、天敵はすでに敵ではなく、同じヘビすらも喰らってしまう力を付けています。そのヘビと対峙して生き血を啜ると、無限の法力が身につくとされています。

この秘法は免許皆伝になった時、師匠から伝授されたものです。
「戦乱の世の中で、人を呪い殺せという使命を帯びるかも知れぬ。人を呪い殺せば、その力は何倍にもなって災厄となり人々に降りかかる。そうなっては、ならぬ。ただし、呪いをかけられた時、毒は毒をもって制さねばならぬ。我が身を代えて臨む時、これを開けよ。」

書かれていた秘法は、自らがヘビとなり呪いをかけた相手もろとも飲んでしまうものでした。それはとても恐ろしい法で、決して手を出してはいけないとされていました。

白龍は、その秘法を実行しようとしているのです。ヘビ神として山に君臨し、恐怖で支配しようとしているのです。
「それだけはやめさせなくてはならぬ。間に合えばよいのだが。」

白龍がヘビになってしまったら最後、元に戻すことができません。自分の説得で改心してくれることを頼むばかりです。
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