太釈さんの法話なブログ 春はあけぼの その2

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高野山の布教師 太釈さんがミニ法話を綴ります

春はあけぼの その2

秋の夜長は眠れないものです。夢に出てきて欲しいと願っても一向に音沙汰がなく、かといって、どこの誰だか分からない人が枕元に立つこともあります。

「探せ。探せば必ずある。」
夢枕に立つ和尚は、さっきからそればかりを繰り返しています。
「何を探すのだ?」
大声で怒鳴り返そうとして目が覚めました。すっきりしないものです。

次の日も夢を見ました。
「探せ。探せば必ずある。」

たまりかねて、聞き返しました。

「私だ。私がいた所を探し出せ。」
「どこだ?」
「山の中だ」
「名は何と言う?」
「明雲(めいうん)」

そう言うと、スッと消えて行きました。

「山の中なんて、雲をつかむような話をされてもなあ。」
ぼんやりとした頭でひとり言を言いました。

つづく
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