太釈さんの法話なブログ ヘビ神さまのものがたり その6

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ヘビ神さまのものがたり その6

久原家の人々は、村の外れてひっそりと暮らしておった。彼らは特殊な能力があってな。ヘビを使うことができた。誰にも知られんようにしておったが、いつの間にか口には出さなくとも知るところとなっておった。
「今回はあの人らに頼るしかあるまい。」
そういうことになって、村の長が頼みに行った。しかし、いい返事はもらえなかった。
「もうワシらの手に負えない。ヘビ神さまの逆鱗に触れたらどうしようもない。ただひとつだけ方法がある。聖徳太子は蛇使いでもある。あのお方にヘビの守りとして仏像を彫ってもらうと鎮まるかもしれぬ。」
「久原の人々も、今のままでは自分たちの尊厳まで穢されてしまうと思ったのじゃろうな、密かに使いを出して聖徳太子に仏像を彫ることを頼みに行っておったらしい。やがて使いが帰ってきて仏像を安置し、21日間祈ったようじゃ。そうすると日に日にヘビ神さまはおとなしくなった。いや、それよりもやせて衰えていったのじゃ。21日目にはヘビ神さまは皮だけになってしもうた。
 自分たちの生活を守るためとはいえ、ヘビ神さまを守ることができんかった。それ以降、代々久原家がほこらを守り続けているのじゃよ。」
ほお、と住職はため息をつきました。

つづく
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