太釈さんの法話なブログ 新大仏寺

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高野山の布教師 太釈さんがミニ法話を綴ります

新大仏寺

新大仏寺 境内

  三重県の新大仏寺 山門


しばらくバスに乗って到着したのが三重県と滋賀県の県境に位置する伊賀の地「新大仏寺」です。その名の通り、奈良の大仏さんの伊賀別所でもありました。何かの折には「分解して出張できる大仏」なのだそうです。

寺は木造建築なので火災に弱く、本尊も焼失してしまうことも少なくありません。御住職が命がけで御本尊を守るため火の中に分け入り、煙に巻かれて亡くなることもあります。それほどに大切にされてきた日本の仏像も、幾多の災難を超えることがあります。

新大仏寺は火災による焼失は今までにありませんでした。しかし、山間に建つ寺のため、大規模な土砂崩れに遭ったことがあります。本堂などの建物はもちろんのこと、御本尊も土に埋もれてしまいました。当時は重機などありませんので、掘り出すことは困難を極めました。

結果として、数年かかって御本尊をはじめとして三体の仏像が掘り出されました。土に長期間埋まっていたため、木でできた仏像は腐ってしまい、復元することができませんでした。大仏様だけは、首から上だけ土から顔を出しており、難を逃れましたが、それ以外は腐ってしまいました。

それから、首から下だけを新しく作り替える作業になりました。
再建に従事した俊乗房重源上人は高齢の体を押しての事業でした。完成したのは上人が86才の時です。平均寿命は50才ぐらいだったと思われる時代に偉業を成し遂げられました。

私も、これほどに打ち込むことができるものと出会いたいものです。
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