太釈さんの法話なブログ 聞こえない声を聞いた少女 その2

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高野山の布教師 太釈さんがミニ法話を綴ります

聞こえない声を聞いた少女 その2

その当時のことを私は知りません。
きっとギラギラと照りつけるような日差しの中で、聞き取りにくいラジオから流れる玉音放送を聞いていたのでしょう。突然に訪れた「終戦」に、理解できる人と、混乱する人がおられたと想像します。今から六十七年前のことでした。

 寺の本堂内陣を抜けると、歴代住職のお位牌や、弘法大師像などがまつられている裏堂があります。その片隅に母の実家にあった仏壇がまつられています。家の歴史を物語る位牌がたくさんあります。そして、二枚の小さな遺影が納められています。

 一枚は母方の祖父、もう一枚は祖母の兄弟です。女四姉妹の末息子、後には家督を継ぐ存在でした。大学在学中に届いた一枚の赤紙が運命を変えました。人に向かって引き金を引けるような人ではなかったといいます。二十六才の命を散らし、墓石にはその無念さを彫り込んであります。

 私も戦没者の遺族です。他にも若い命を散らして逝った方がたくさんおられます。ご本人は、残された家族は、どのような想いだったのでしょうか。
 私は、終戦の日を迎える度に思います。私が伝えていかなくてはいけないことは「戦争を起こさない心」であり、戦争体験者から学び語り伝えていくことが、私たちの役目であると感じています。
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