太釈さんの法話なブログ いのちを生かす その7

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高野山の布教師 太釈さんがミニ法話を綴ります

いのちを生かす その7

下記の本を一部朗読させてもらいました。

雪とパイナップル雪とパイナップル
(2004/06/25)
鎌田 實、唐仁原 教久 他

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チェリノブイリの原子力発電所4号炉が爆発した。
核物質が一万メートルの上空まで吹き上げられ、放射能をたっぷり含んだ死の灰が南風に乗って国境を越え、ベラルーシという国に降り注いだ。

チェリノブイリの北側に高濃度の汚染地帯が広がった。
ちょうどそのとき、風が北に吹いていた。
たったそれだけの理由。
すべては悲しい偶然。

甲状腺ガンの子どもや白血病の子どもが増えた。
助けてあげたいと思った。

1996年6月、アンドレイは熱が出て入院した。
チェリノブイリの事故から10年がたっていた。

急性リンパ性白血病という聞いたことのない病名を言われた。
つらい治療が続いた。
抗がん剤を使うと、少年は吐き続けた。
気持ち悪くて何も食べられなくなった。
髪の毛が全部、ぬけた。
つらくて苦しくて少年は何度も泣いた。その度に泣き止むまで先生が抱きしめてくれた。
「大丈夫、私がついているから」と声を掛けてくれた。
うれしかった。

骨髄移植を受けた少年は、四、五日、熱と口内炎で全く食事が摂れなくなっていた。
「何なら、食べられる?」
何度も聞かれた少年は小さな声で答えた。
「パイナップル」

寒い国の二月、雪に閉ざされた町でマイナス20℃の中、日本人看護師のヤヨイさんはパイナップルを探しました。
「パイナップルはありませんか」
「パイナップルはありませんか」

つづく
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