太釈さんの法話なブログ 永遠の0

太釈さんの法話なブログ

高野山の布教師 太釈さんがミニ法話を綴ります

永遠の0

平成25年本屋さんの店員が一番売りたい本の大賞受賞作です。
永遠の0 (講談社文庫)永遠の0 (講談社文庫)
(2009/07/15)
百田 尚樹

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今年の戦没者慰霊祭の題材に使うかどうか迷った作品です。
表題からはあまりピンと来ませんでしたが、戦争に関する話です。
おばあちゃんが亡くなった時、おじいちゃんとは血のつながりがないことを知らされます。実の孫のようにかわいがってもらったおじいちゃんは、おばあちゃんの再婚相手でした。

実のおじいちゃんは、特攻隊で亡くなっていました。
しかし、不思議なことにおじいちゃんのことを調べるにつれ、どう考えても特攻隊に志願するような人ではないことが明らかになってきます。当時の戦友で生き残った人にインタビューすると、必ず「あなたのおじいちゃんは『生きて帰りたい』が口ぐせだった」と教えられます。

戦時中に「生きて帰りたい」と口にすることはとても大きなクレームを受けるような時代でした。にもかかわらず、おじいちゃんはそれを口にした。なぜなのか。この謎を解き明かしていく内に、いろいろなことが明らかになっていきます。

最後のあっと驚くような結末とは。

タイトルにある「0」とは、零戦のことです。どんなに過酷な戦いにも生き残ってきたおじいちゃんはなぜ特攻隊に志願したのか。

「生きて帰るため」に戦場へと向かっていったのは、物語の主人公だけではないはずです。誰もがそう願い、再び日本の土を踏むことができなかった。
戦争を体験していない私たちが伝えていくことができるのは、「戦争を起こさない心」なのだと思います。
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